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-+弘前へ
4 days ago
むつ市での植樹祭を終えた後、青森を経由して私はひとり、次の目的地、弘前へと向かった。弘前を訪れるのはこれが初めてだ。普段であればそのまま青森から八戸を経由して東京に戻るのだが、旅の数日前にふと、「あ、弘前城に行きたい」と思い立ち、急遽ルートを変更したのである。弘前城は桜の名所として名高いのだが、私にとっては桜よりも何よりも、「現存12天守」のひとつなので あるということのほうが、圧倒的に重要である。そんなわけで、あと 1 日足せば弘前にも行けると気がつき、えいっと足を伸ばすことにした。時間とお金は有効活用しないとやっぱりもったいないのであ る。 夕方、弘前市内のホテルにチェックインした後、ライトアップされているという情報を頼りに、てくてくと弘前城を目指す。 誰しもが「弘前城、とにかく広いよ~」と口にしていたので、それなりに覚悟していたのだが、実際に弘前城が位置する弘前公園にたどり着いて驚いた。なにせ、お堀が 3 重になっていたのである。つまり、それだけ、だだっ広い敷地であるということだ。しかも、お堀だけではない。門も土塁も石垣も、そして櫓も天守までもが、膨大な敷地の中に綺麗に残っているのだから心底驚きである。東北地方で最も素晴らしい状態の遺構という話も聞いていたが、本当にこんなにお城の構造がしっかりと残っているとは感激である。しかも、復元ではなく現存のものばかり。なんとまぁ、弘前は素晴らしい土地なのだろう。そんなことを弘前公園にたどり着いてすぐ感じてしまった。       とは言いつつも、ライトアップをされているという天守にたどり着くまでは正直真っ暗で怖かった。てっきり、皇居のお堀のライトアップのように、観光客や地元の人が見に来ているのかと思ったら、ひとっこ一人いないのである。時刻は夜 7 ...
-+ふるさとの木によるふるさとの森づくり
8 days ago
秋の下北半島は、紅葉と美味海の幸が楽しめるが、今回の旅の目的は、もちろんそんな贅沢なことだけではない。メインイベントは、毎度おなじみ植樹祭なのである。今年で 4 度目となる、 NPO 「 GEMBU 」主催の植樹祭だ。気がつけば毎回参加で、皆勤賞ものなのだから、どうりで下北半島に詳しくなっているわけである。勝手に下北半島宣伝担当を買ってでてもいいくらい、これまであっちこっち行っているのだから、いまや私にとって第 3 の故郷と言ってもおかしくないだろう。 さて、そんな今回の旅の目的である植樹祭。今回はむつ市の水道局の敷地内でその植樹が行われることになっていた。天気予報では雨だったが、朝迎えたお天気は曇り模様。毎度ながら、ほっとする瞬間である。気温もいつもより温かいようで、ついこの前まで最低気温が 5 度なんていう厳しさだったとは思えないほどである。 朝 8 時過ぎ。植樹会場に伺うと、すでに関係者や水道局の職員さんたちが準備に勤しんでおられた。敷地内の山の斜面には、「早く植えて~」と言わんばかりの苗木たちがたくさん待っている。 1 万本近い苗木たちは、ミズナラやコナラ、クリなど、寒い地域だけあって落葉広葉樹が多い。関東地域では滅多に見ない木も多く、苗木を見ても、「あなたはだーれ?」と首をかしげることもしばしばだ。これも、宮脇昭先生の提唱する「ふるさとの木による、ふるさとの森づくり」という植樹方法ならではだ。       ...
-+紅葉の下北半島へ
14 days ago
八戸で迎える土曜日の朝。北の寒さを感じながら、電車に乗り込みさらに北上する。八戸駅を出発し、野辺地駅を経由し、本州最北端の下北半島へ。八戸から約 2 時間の電車の旅である。むつにくるのは、これで 5 度目だろうか。 2 年ぶりのむつ滞在となるが、今回もむつの友、通称、酒蔵嬢に駅で迎えられ、楽しいむつの旅がスタートとなる。少し早い紅葉の青森。美味しさも、美しさも、格別の季節である。   車に乗り込み、最初に向かったのは、青森に来た際に絶対に外すことのできないお店、「ラグノオ」。何かといえば、弘前に本社を構える青森県のお菓子屋さんなのだが、私は青森に来るとこのラグノオでお菓子を大人買いし、宅急便で他のお土産と一緒に自宅に送るというのが恒例行事になっているのである。ちなみに、私のイチオシが「パティシェのりんごスティック」である。毎日でも食べたいくらい美味しいアップルパイで、誰に差し上げても感嘆の声をあげてもらえるほど、素晴らしく、コストパフォーマンスの高いお菓子である。ちなみに、青森出身の文豪、太宰治先生の生誕 100 周年ということもあり、今年はラグノオでも太宰先生ゆかりのお菓子が発売されていた。いやはや青森、そしてラグノオ、期待を裏切ることのない素晴らしい土地である。ますます、青森好きに拍車がかかりそうである。 お菓子をどっさり買い込んで大満足した後、むつ市の中心部から車で 30 分ほど走った東通村にある、尻屋崎の灯台へと目指す。ここは、「寒立馬(かんだちめ)」と呼ばれるお馬さんたちがいることで有名な場所なのだが、私は 2 度目のお馬さん訪問である。初めて来たときも、晴天の下、かわいいお馬さんたちと触れ合えたのだが、今回も素晴らしく空は晴れ、そして海も綺麗という絶景のロケーションの中、うようよいる馬くんたちと遊ぶことにする。が、その前に、灯台近くのお店でひとまずランチ。秋鮭のいくらがたっぷりのったいくら丼をペロリと頂き、青森に来たことをしみじみと実感する。     ...
-+青森への夜
16 days ago
ある金曜夜の東京駅。新幹線「はやて」に乗りこみ、一路、青森県八戸へ。なぜか私は、東北新幹線が好きだ。東海道新幹線よりもどこかしら居心地がいいのは単なる気のせいだろか。観光気分だからなのか。それとも車内の音楽がいいのだろうか。どこがどう好きなのか分からないが、最終の新幹線に乗って、 3 時間という長い時間をひとりゆったり過ごすことにする。   お夕飯を食べ、文庫本を読みふけるという穏やかな時間。実に幸せな、ひと時である。今回の旅のお供は、少し前に古本屋で偶然見つけた絶版の文庫1冊。 30 年前に出版された、『北極圏一万二千キロ』である。大好きな植村直己さんが記した北極圏の犬ぞり冒険記だ。私が生まれた年に出版された本を、30年もの時間を経て手にしたのだから、なんだかすごい時間の流れである。植村さんの他の本は何冊も読んでいるのに、どうして今まで読まなかったのかが不思議なくらいだ。     極寒の地を旅しながら、23時過ぎに八戸へと到着。東京よりもぐんと気温の低い青森に、思わず、「寒いっ」と声をもらしていた。   吐く息を白くさせながら、駅近くのホテルへチェックイン。 青森への旅、一晩目。 ひとまず八戸で、金曜の夜を終えることにした。
-+表現と顕示と
18 days ago
ここしばらく、ニュースを見るたびに、「自己表現」と「自己顕示」の境目って難しいなとしみじみ思っています。     自分の個性や感性、主観を表すのが自己表現で、自分の才能や外見、そして所有物をナルシストよろしくひけらかすのが自己顕示なのだろうか、と。   いまいち、線引きが分かりません。   自己表現がなんのためなのかも、自己顕示がどの程度から危険として人の目に映るのかも、なんだかいまいちよく分からなくなってきた今日この頃です。   とりあえず少なくとも、自分の欲望のために、自分の生活レベルを高めるために、人を傷つけたり、あざむいたり、殺めたりすることだけはしてはいけないということは、やっぱり誰の目にも明らかなんだろうと、ごく普通に思います。 複雑怪奇な世の中でも、大切なものはたぶんごくごくシンプルです。 できるだけ毎日、心も体も機嫌よく、そして健やかに過ごしたいものです。
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